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口腔内スキャナーのブランドおよびモデルの比較

Dr. Ahmad Al-Hassiny

Institute of Digital Dentistry(iDD)ディレクター

私たちInstitute of Digital Dentistryでは、10年以上前からデジタル歯科治療への転換を図っています。現在、私たちのすべての歯科医院で口腔内スキャナーとCAD/CAM技術を導入しています。デジタル化により、クリニックは一変し、歯科医と患者さんにとって満足度の高い医療を提供できると確信しています。

どの口腔内スキャナーを選ぶべきか

デジタル化の大きなステップとして、適切な口腔内スキャナーを選択すること挙げられます。現在、さまざまな種類の口腔内スキャナーが販売されていますが、どの営業担当者も自社製品が一番だと提案するので、判断に迷ってしまいます。

私たちは、10年以上前の非常に早い段階からCAD/CAMを導入しているため、この技術の先駆者と言われています。当時の市場状況は今と異なりますが、現在デジタル歯科への投資をお考えの皆さんと同じような不安を抱えていました。オンラインのトレーニングアカデミーを通して聞く世界各国の歯科医の懸念点は、学習方法とROIの2つがあるようです。

投資は回収可能か

懸念点としては、スキャナーの使い方が複雑ではないか、患者さんが気に入ってくれるか、歯科医院のスタッフに対して多くのトレーニングやサポートが必要なのではないかということがあります。こういった懸念が、技術に投資しても期待した結果を得られないのではないかという心配につながっています。

長年にわたりCAD/CAMに多額の投資を行ってきた当院では、市場に出回っている主なスキャナーをほぼすべて所有しています。あらゆるスキャナーを利用することで、すべてとは言わないまでも、ほとんどの主流のスキャナとCAD/CAMソフトウェアについて、豊富な臨床経験を得ることができました。また当院では、補綴治療の95%以上を院内技工室で行っています。

「どの営業担当者も自社製品が一番だと提案するので、判断に迷ってしまいます」

それぞれの製品には明確にメリットとデメリットがありますが、こういった情報は営業担当者やKOLからは決して得られないということに早い段階から気が付いていました。

スキャナを客観的に比較する方法

何年にもわたって、さまざまなメーカーのスキャナーを、企業からの情報提供を受けずに客観的にレビューしてきました。このレビューはInstitute of Digital Dentistryのウェブサイトで公開されています。私たちのレビューは、デジタル歯科の客観的な情報として信頼され、世界中で広く利用されています。

市場全体を見たときに、ここに隙間があるということに気づきました。私個人の意見としては、3ShapeのTRIOSスキャナーは最も優れたスキャナーの1つです。

最も優れた歯科用スキャナーである理由

口腔内スキャナーを比較する際の根拠となる比較基準を作成しました。

1.スキャン速度

これは重要な要素であり、スキャナーの購入を検討する際に考慮する必要があります。非常に高速で、すぐに設定でき、使いやすいスキャナーは、長い目で見れば間違いなく有益です。

2.スキャンフロー

スキャナーの使いやすさだけでなく、付属のソフトウェアの性能も重要です。スキャンを行ってから、調整して技工所に送信するまでのソフトウェアのワークフローが、どの程度スムーズであるかを検討することが重要です。ソフトウェアが直感的ではなく、複雑であったり遅い場合は、エクスペリエンス全体に影響してしまいます。

3.スキャナのサイズ

1日に何度もスキャンするのであれば、スキャナーのデザインや使いやすさを考慮することも重要です。結局は、持ちやすく、操作が簡単で軽量なスキャナーの出番が多くなるのです。

4.使いやすさ

前述したように、万能で使いやすいスキャナーが明らかに優れています。使いやすさとは、スキャナーの操作性や、毎日のワークフローにいかに簡単に導入できるかということです。

5.投資コスト

コストに関しては、初期購入価格だけでなく、運用および保守にかかるコストも考える必要があります。スキャナーには、サブスクリプションがあるでしょうか。設定やトレーニング、顧客サービスなどの費用が必要かどうかも考慮しましょう。

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現在、多くのプレミアムスキャナーには、ソフトウェアモジュール、更新、ストレージ、サービスなどにアクセスできる何らかのサブスクリプション用意されています。そのため、サブスクリプション何が付属しているのかを調べ、どのようなサービスが利用できるのかを把握することをお勧めします。

各基準のTRIOS 4の評価。Dr. AhmadによるTRIOS 4のレビュー全文を読む。

歯科用ソフトウェアのエコシステム

何よりも、ソフトウェアのエコシステムが重要です。今では、市場に多くの「高速」スキャナーが存在します。現在、各社の差別化のポイントとしては、ソフトウェアの機能にどの程度投資しているか、そしてどの程度進化しているのかということが挙げられます。

間接修復物、インプラントガイド、アライナー、歯列矯正ブラケットガイド、ナイトガード、スプリントなど、これらはすべてTRIOS CADソフトウェアで行うことができます。(居住国の規制状況に関する質問に関しては、販売代理店までお問い合わせください。)3Shapeのインプラント治療計画、サージカルガイド、デジタル義歯ソフトウェアは、市場で最も優れた製品です。スキャナーに何が搭載されているのかを理解することが重要です。

印象装置を超える機能

最近の口腔内スキャナーを単なる印象採得装置として考えるべきではありません。それ以上の機能を果たします。たとえば、当院では、クラウンやブリッジ、インプラント、そして今では3Dプリント義歯まで、スキャナーとソフトウェアのあらゆる機能を活用しています。すべてを院内技工室で行い、優れた精度と効率を実現しています。

“現在、各社の差別化のポイントとしては、ソフトウェアの機能にどの程度投資しているか、そしてどの程度進化しているのかということが挙げられます。”

デジタル歯科の導入を検討している場合は、比較モデルを活用してすべての選択肢を考慮することをお勧めします。特に院内技工室での製作を考えている場合には。デジタル歯科は今後の歯科医療にとって避けて通ることができません。だからこそ、私たちはこの技術に多くの投資をしてきたのです。

Dr. Ahmad Al-Hassinyについて

Dr. Ahmad Al-Hassiny

Institute of Digital Dentistry(iDD)ディレクター

オタゴ大学歯科医師学士(Honours)は、ニュージーランドのCAD/CAMとデジタル歯科に特化した最初のトレーニングセンターであり、オンライントレーニングのプラットフォームであるInstitute of Digital Dentistry(iDD)のディレクター。ニュージーランドで歯科用チェアを25台以上備えた5つの歯科医院を持つ、家族経営の歯科グループで常勤の個人歯科医として勤務。